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    成功の甘さ:製菓メーカー ロシェンによる、効率的なワイヤレス倉庫のためのレシピ

世界の製菓市場は毎年数千億米ドルと評されることから、世界中が甘いもの好きであることがわかります。ロシェン・コンフェクショナリー・コーポレーションは、製菓企業の世界ランキングトップ100の27位にランクインしており(キャンディインダストリー (Candy Industry) 社編集)、独自の「甘い品質マーク」の下で、チョコレートやゼリーキャンディー、キャラメル、タフィー、チョコレートバー、ビスケット、ウエハース、スポンジロール、ペストリー、ケーキなど、350種類以上の製品を製造しています。ロシェンの製品は、年間総生産量が約30万トンに達し、アジア、ヨーロッパ、北米など、さまざまな市場で販売されています。世界中から輸入された高品質食材のみを使用する同社の成功は、最新技術と連携した独自レシピによるところが大きいのか、大陸を超えて嗜好を満足させる製品の生産を実現しています。

ロシェンの菓子店

倉庫の効率アップには、リアルタイム接続が必要

奇妙に聞こえるかもしれませんが、ロシェンの倉庫の現場全体に高品質ワイヤレスソリューションが設置されていなければ、ロシェンの菓子は、それほど甘くはないのかもしれません。大量の帯域幅を消費する倉庫管理システム(WMS)で原材料と完成品の流れを最適化し、面倒な手動タスクを自動化して物理的スペースと生産コストを節約するという、日常業務のサポートにWi-Fはまさに不可欠です。ネットワーク経由で生産データを提供する50の端末が倉庫全体に設置されているため、一旦、ネットワーク障害やダウンタイムが発生すると、生産プロセス全体が中断され、エンドユーザーの製品品質に影響を及ぼしかねません。

ロシェンの情報技術(IT)インフラストラクチャ部門の責任者であるヴワディスワフ・サムコ(Vladyslav Samko)氏は次のように言及しました。「当社では約7年間使用していた既存のワイヤレスネットワークに代わる、信頼性の高い企業レベルのソリューションを求めていました。機器の老朽化に伴い、ビジネスに障害や悪影響が生じるリスクは常にあります」 また、ロシェンのITチームは、メインコントローラーの障害に対する保険として、バックアップのワイヤレスアクセスコントローラー(AC)を設置したいと考えていました。

ウクライナのヤホティンヌにあるロシェンの物流センター

高速かつ信頼性の高いWi-Fi接続が大変革をもたらす

2018年、ロシェンの経営陣は、ワイヤレスハンドセットを用いて倉庫業務を行う倉庫スタッフ向けにシームレスな接続を実現するネットワークソリューションを実装することを希望していました。ファーウェイは現場の動きを正しく把握するために徹底調査を行い、ロシェンのニーズに完全に一致するカスタムメイドのソリューションを設計しました。ネットワークカバレッジと速度の両方を改善し、より多くのデータ収集端末とモバイル端末が同時にログオンできるよう、ファーウェイでは新世代のワイヤレスACおよびアクセスポイント(AP)テクノロジーを提案しました。

通常、倉庫は鋼鉄からできており、内部にはたくさんの金属ラックがあります。これではWi-Fi信号が完全にブロックされてしまう恐れがあり、問題です。ファーウェイはAP4000シリーズのAPと外部アンテナ、そして従来のケーブルインフラとアンテナをアップグレードしたAP設計を提案しました。このソリューションには、AC6000シリーズのワイヤレスローカルエリアネットワーク( WLAN )ACも含まれます。これは、高い拡張性を有し、管理AP数を構成する際に大きな柔軟性をユーザーに提供します。

もちろん、ネットワークのアップグレードが簡単な作業とは限りません。サムコ氏は、「最も困難な作業は、既存のワイヤレスデータ収集端末を稼動させることでした。というのは、IEEE802.11rやIEEE802.11kなどの基本的な最新ワイヤレスネットワーク標準でさえも対応していなかったからです。しかし、長期に及ぶテストの結果、ワイヤレスネットワークACの構成を一致させ、すべてのデバイスで正常に稼動させることができました。」と、述べています。

そして、ロシェンは2020年にオープンした最新の倉庫に、AirEngine6000シリーズAPを選びました。これらのWi-Fi6準拠のAPは複数の外部アンテナに接続でき、複雑な倉庫環境に適応します。APのスマートアンテナは、競合他社のWi-Fi 6製品よりも20%大きなカバレッジ距離を実現し、全体的な信号強度を2倍向上させます。

AirEngine 6000シリーズの導入は今後、ロシェンの倉庫にモノのインターネット(IoT)ベースのソリューションを導入する原動力となるでしょう。当APはデフォルトでBluetooth Low-Energy(BLE)5.0をサポートし、内蔵型のデュアルIoTスロット設計とユニバーサルシリアルバス(USB)ポートを介して、RFID(無線周波数識別)などの複数のIoTプロトコルに適応できます。これは、さまざまなIoT端末のアクセス要件を満たします。将来的には、センサー、RFIDタグ、自律移動ロボット(AMR)、無人搬送車(AGV)を用いて、倉庫管理者がリアルタイムに商品を追跡できるようになり、サプライチェーンプロセス全体が今よりはるかにスムーズで効率的になります。

ロシェンの倉庫内

細部への配慮が重要

倉庫ワイヤレスプロジェクトの成功には、徹底的で厳密な計画と設計が求められます。デザイン設計者は、倉庫環境および在庫に関するすべてのデータを収集して慎重に評価することが求められます。ロシェンと共同で細部にこだわり、ワイヤレスネットワークを設計したことが最終的に倉庫のネットワークソリューションの実装を大きく成功させた所以です。

ファーウェイのソリューションは慎重に配置されたスマートアンテナとAPにより、広範な敷地で最大カバレッジを実現し、24時間体制で信頼性の高い信号を提供し、死角のない高品質なワイヤレスカバレッジを実現します。天井高さが12メートルの室内においても、Wi-Fiパフォーマンスがすべての要件を満たします。

「ファーウェイのワイヤレスネットワークを実装することで、価格と品質の両面において当社を満足させる、優秀で信頼性の高いソリューションが実現しました。2年間の運用で、システム改善や追加導入は必要となっていません。倉庫業務は1日24時間スムーズに行われ、当システムには満足しています」とサムコ氏は締めくくりました。

現在、従業員は会社倉庫内の何処にいても作業ができ、オンラインを維持できます。また、優れた通信により、従業員のパフォーマンスは大幅に改善しました。保管システムと配送システムが強化され、棚から取り出したすべての注文に対して、より迅速で正確な更新が行われています。今後ますます多くのIoTアプリケーションがオンラインとなり、新倉庫のAirEngineソリューションは将来の成長にも対応できるため、同社が行った投資を保護できます。それはケーキの上のアイシングのようにさらに喜ばしいこととなりました。

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